2017-12-01

00_ギャラリー準備中

先日ようやく私の仕事場の1階を、小さなギャラリーへと改修する工事に着手しました。

私の名刺には最初からギャラリーが存在していることになっているけれども^^;

ふわふわとした妄想を始めて10余年、少しずつ、少しずつ、進んでいます。


今日は最初に個展をしていただくアーティストの方と打合せ。
 



オープンは2018年3月末に決まりました◎

展示の告知は少し先になりますが、お楽しみに。


















既存の壁の上に塗ることができる、岡山のメーカーの漆喰を初めて使ってみます。

岡山は漆喰の材料となる石灰の産地ですね。


昔ながらの左官職人さんから、

外壁漆喰の硬化に3ヶ月養生期間をみておくことで、

ヒビが入りにくく良い常態になると聞いたことがあります。

冬場は気温が低いため、特に漆喰の硬化に時間を要するようですね。



既存の床がたわむので仕上げ材をはがしてみましたが、

根太は痛んでおらずひと安心。化粧合板フロアの合板部分が腐っていました。


































さて、年末までに完成できるでしょうか・・・?笑


 

2017-11-30

*神在月のはじまり

今年も出雲地方は神在月を迎えました。

この季節には珍しい晴天に恵まれ、会議に出かけた西からの帰り道

三瓶山の麓で見た日暮れの風景が美しかったです。
















神無月、出雲地方では神在月。

全国から八百万の神様が出雲へお集まりになる期間と言われています。


稲佐の浜にて神様をお迎えする神迎(かみむかえ)祭と呼ばれる儀式にはじまり、

1週間ほど滞在されたのち、神様が御発ちになる神去出(からさで)祭が行われます。
そして御発ちになる頃、出雲地方は本格的な冬がやって来ます。



出雲滞在の目的が縁結びの話し合い・・・というのは

江戸時代の出雲大社の御師による俗説。

地元ではお忌みさんとも呼ばれていますが、

神迎の期間は昔から家に篭って音を立てずおとなしく過ごすようです。


一度は神事を見てみたいという興味本位から、去年初めて行ってみましたが、

おそろしさと不思議さを感じ、そそくさと帰りました。



人々の命が死と隣合わせだった時代、晩秋から冬にかけて急激に寒くなることもあり

病弱な人、幼い子どもやお年寄りなど、亡くなる人の数が増える季節だったのでしょう。

黄泉の国からの来訪者を静かに迎え、何事もなくお帰り頂くのがよろしいかと。


ちょうど民俗学にあかるい知人の話を聞いて、なるほど、と思ったのでした。

皆さま、よい季節をお迎えくださいね。

2017-11-28

004_Bistrot aube ビストロ オーブ竣工、グランドオープン

設計監理をさせて頂いた『Bistrot aube』ビストロ オーブは
10月末に無事竣工し、プレオープン期間を経て
11月27日にグランドオープンとなりました。

お店のデザインについてもお客様からうれしいコメントを聞きますよ、と
オーナーさんからお聞きしてほっとしています。















西向きの大きな窓。

午前中は柔らかな光が気持ち良いです。




こちらがオーナーの多々納シェフ。
 
お料理を創るのが楽しくてしょうがないそうです。



































目指したのはシェフとお客様の距離感が近いお店。
良い雰囲気になりました。


建築はクライアントのみならず、その先・その周りの大勢の人たちの幸せにコミットしていく仕事でなければと思います。

楽しそうに過ごすお客様の様子を目にするのは、私もうれしく
仕事冥利に尽きる時間でした。

 ・・・

グランドオープン翌日は、建築写真家の岡田泰治氏に写真撮影をお願いしました。

ひとまず午前中の外観と内部空間のみの撮影でしたが
刻一刻と変わり行く自然光の入り方をイメージし、
限られた時間でおさめて頂くのはプロの建築写真家だからこそ。






























自分で行う撮影では表現できない写真になるはず^^;
仕上がりが楽しみです。


【Bistrot aube】ビストロ オーブ

営業時間 11:30~14:30、18:00~23:00

日曜定休(時々、不定休)

https://www.facebook.com/pg/bistrotaube/about/









2017-10-29

001_給下の家 上棟しました!

2017年10月25日
独立後、初めて 設計のご依頼を頂いたI様の新築住宅「給下の家」の
上棟式が執り行われました。
吹き抜けがあることで総2階に近い構造ボリュームになるため、
丸2日がかりの建て方となりました。


初日は、明け方に降った雨も作業開始前に止み、
順調に2階まで一気に柱・梁を起こしていきます。

(有)夢工房の現場監督さん、棟梁さんをはじめ、
大工の皆さんに、抜群のチームワークで進めて頂きました。

若い職人さんの姿もあり、活気溢れる建て方でした。
































そして2日目、棟上げです!

クライアントさんにも、朝からご参加いただきました。
高所作業はお手の物と思いきや、力加減が難しかったとのお話しでした。

カメラを構えるのは現場監督の山田さん。

 
 














遮熱シート、垂木と屋根下地の施工。

















なんとか夕暮れに時に作業も間に合い、
クライアントの子どもさんも俵を背負って無事、上棟式。

この土地も職人さんの仕事ぶりも気持ちのよい現場です。

朗らかなクライアントご家族の、イキイキとした暮らしの場となるよう
引き続き監理に取り組んでいこうと思います。



 

2017-10-17

005_寺領の家 改修工事が始まりました。

多文化共生という理念を教えてくれた、素敵な知人夫妻。

住まいと活動拠点の場にふさわしい、美しい佇まいの民家を見つけ

1階を活動の場に、2階をプライベートな暮らしの場として計画し

1階から少しずつ改修工事が始まっています。

アトリエでは2階部分の改修設計をお手伝いさせて頂きましたが

今日は既存部分の解体工事の掛かり始めでした。





雲南市木次町寺領の、山を背負った小高い敷地に立つ昭和の民家で

移住してから何十軒と空き家を探し交渉し、ようやく出逢った住まいだったそうです。










クライアントの 旦那さんがエネルギッシュな勉強家で、

生い茂った樹木の伐採を自ら行い、素晴らしい景色が満喫できるようになりました。

また、建築工事を担当して頂く野々村建築・野々村大工さんに教わりながら

一部DIYを交えての現場となっています。



今日は不思議とアクシデントが続き、現場を行ったり来たりすること3回。。


最後にうかがうと、現場の皆さんはちょうど休憩中でした。
















 さて、どんな空間に変わるでしょう^^

 

クライアント夫妻の豊かな暮らしと、多文化共生への新しい一歩。

応援したいと思います。
 

2017-10-12

004_ビストロ オーブ 内装工事が進んでおります。


ビストロ オーブの現場は内装工事がほぼ終わり、保健所の検査が完了。

一部の内装と備品の搬入、外構工事を残すのみ、

プレオープンまで残すところ2週間となりました。



↓ 厨房から客席を見た様子

 
 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



そして客席スペース。
 
カウンターテーブルの上には、黒板とエアコンカバーが入る予定です。


友人知人からもオープン日の問い合わせがありますが、

詳細情報はもうしばらくお待ちくださいね。
 




 

2017-09-30

004_ビストロ オーブ 新築工事 粛々と。

9月最終週、ビストロ オーブの現場は、足場が外れ
外観が露わになりました。


まちの一部になりつつある様子、感慨深いです。


オーナーさん曰く、外装リシン仕上げの色がよいと
褒めてくださったご近所の方がおられたとのこと。

私には珍しく多色使いの物件なので、

結果は手探り...

というところもありましたが、少しホッとしています。

















下水の接続は、敷地が細長くマンホールまでの距離が長いこともあり、
1m近く現場を掘り下げて配管工事が行われていましたが...


打合せをしている僅かな時間であっと言う間に完了していました。

さすが、プロの仕事は速くて確実です。


現場も和気藹々。

























木工事、内部の左官仕上げも粛々と進めて頂いています。


左官のコテ仕上げ、カウンターや黒板、エアコンカバーなど

現場で変更した要素が上手くまとまるかどうか。

ドキドキ、わくわくが続きます。







2017-09-19

001_給下の家 着工しました。


2019年9月19日、大安吉日。

独立して初めて設計をご依頼頂いた、
新築住宅「給下の家」の地鎮祭・安全祈願祭が執り行われました。

去年の秋の初めに知人である奥様からのご相談に始まり、

打合せや調整を重ね、設計の取りまとめを経て、着工の日を迎えることができました。

施工は出雲の有限会社 夢工房さんです。段取りよく準備して頂きました。



独立後の様々な不安や葛藤を払拭するような、
朗らかで素敵なクライアントのI様ご夫妻とお子さんとのやり取りに、
随分と助けて頂いたなぁと感無量です。

またここから気持ちを引き締めて、仕事に向き合いたいと思います。



敷地は新しく造成された住宅団地の一角。

周辺の区画には既に新しい住宅が立ち並んでいますが、

豊かな田園風景を楽しむことのできる住まいになる予定。



こちらは儀式で使われた鎮め物。

地域柄があるのでしょうか、この形は恥ずかしながら初めて見ました。 



安全、無事に、竣工の日が迎えられますように。

2017-09-08

004_ビストロ オーブ新築工事 現場進行中

ビストロ オーブの現場は8月の上棟を経て、着々と進んでいます。

毎日現場に足を運んでおられるクライアントさんの激励?もあり、

職人の皆さんのおかげで内外装の下地がほぼ終わりました。



 















クライアントさんの思い入れのあるグリーンの色を象徴的に使います。

建具や木枠にも、部分的にグリーンの塗装。

自分史上、使ったことのない色の組み合わせ、

仕上がりが楽しみです。

2017-08-31

001_給下の家、間もなく着工です。

アトリエの前を熊鈴を鳴らしながら元気よく?登校する小学生の列を見たのは数日前。

夏休みの最終日が8月31日だったのはひと昔前で、

小学生から高校生までの子どもたちや、その家族の皆さんは既に新しい季節が始まっているようです。

さて、そんな夏の終わりのハレの日。

独立後に初めて新築住宅のご依頼をいただいたプロジェクトである、

『給下の家』 きゅうしたのいえ が ようやく実施設計もまとまり、

今日はクライアントのご夫妻と施工業者、設計監理者の顔合わせの場を持ちました。



ちょうど去年の今頃、知り合いだったクライアントの奥様から

住宅設計の相談を受けたのが始まりでした。


懐かしい計画初期の頃のスケッチ。

気分を上げたいとき、
私は赤い色鉛筆を使います。









今だから笑える、設計中に起きた思い出話しや、クライアントご夫妻の楽しいエピソードなど、、

和気藹々としたお喋りも交えながら、着工に向けてのスケジュールを確認し最後の調整に入りました。

間もなく地盤調査に入り、9月半ば過ぎには地鎮祭を予定しています。



終わることは始まること。

気持ちも新たに、次のステージへと進みます。







2017-08-22

004_ビストロ オーブ新築工事 上棟しました

8月21日 吉日

ビストロ オーブは無事棟上げを迎え、上棟式が執り行われました。

 朝8時スタートでしたが、残暑厳しい中職人の皆さんのてきぱきとした仕事により、昼過ぎには垂木までほぼ上がっていました!

感謝いたします。
 



平屋とはいえ軒高が高いため、屋根の上に建つと足がすくみます。。

しかし、クライアントであるオーナーさんは職人さんのようにあっという間に自ら屋根に登り、掛矢を振るわれました。

お店を始めるにあたっての強い意気込みを感じます。





建物や空間のボリュームが明確になったタイミングで、

現地で動線や備品配置のイメージの再確認を行いました。


クライアントのT様曰く「厨房がイメージしていたより広く感じる」とのことでしたが、
機器が並ぶとちょうど良いのではと思います。
 
 
 
 
 
 





登り梁に横垂木を流すことにより、軒の出を深く出しています。

 



竣工は10月末の予定。

私もお店のオープンが楽しみです。






 

2017-08-02

*陣中見舞いのお客さま

少し早めの夏休みで帰省していた妹が、子どもたちと一緒に陣中見舞いに来てくれました。
きょうだいが多いので、気付けば甥っ子・姪っ子は10人を数えるようになりました。
いつもみんなに元気をもらっています。

気分転換は大事ですね。

アトリエのベランダのグリーンカーテンはゴーヤ。
今年はしっかり生い茂ってくれたおかげで酷暑も乗り切れそうです。
子どもたちと一緒に収穫を楽しみました。






2017-07-31

004_ビストロ オーブ新築工事 着工しました

島根県雲南市加茂町にて計画されている、フレンチレストランの設計監理をさせて頂くことになりました。

最初に設計のお話を頂いたのが1月の終わり。

様々な条件をクリアして7月31日吉日、地鎮祭が執り行われ、無事着工することができました。

今夏は雨続きでどうなることかと思われましたが、清々しく晴天に恵まれ、始まりの日にふさわしい一日となりました。


お店の名前は、Bistrot Aube (ビストロ オーブ)

フランス語で「夜明け」を意味する言葉だそうです。


地元の食材を使い、雲南市内に今までにないスタイルのお店が始められたらとの思いで、オーナーさんの方でも準備を着々と進めておられます。

余談ですが、オーナーさんとは生年月日が全く同じ、生まれた病院も同じ、ということがわかり・・・。
偶然とはいえ、ご縁なのかなぁと感謝する次第です。

また一段と、気持ちを引き締めて参ります。




2017-04-02

*さくらのまち

アトリエのある雲南市三刀屋町と、お隣の木次町は桜の名所として有名で

この季節になると大勢のお花見客で賑わいます。


桜並木の河川敷まで歩いて5分、気分転換にと何度となく散策しました。

アトリエから見える桜も満開に。















花や木々の緑など、日々刻々と成長してく植物を見ていると、

生命のもつエネルギーを感じ、こちらも元気をもらったような気がします。感謝。

2017-03-29

003_つちのと舎 改修プロジェクト 完了です

 
つちのと舎 改修プロジェクト

全ての工事と保健所の検査が完了。


営業許可も下り、『つちのと舎』の新たな活動の場がカタチになりました。


3月20日 春分の日

お施主様の主催で完成おひろめ会が開催され、

カフェ営業の主力となる、自家焙煎のコーヒーが振舞われていました。


地元の窯元、白磁工房・石飛勲さん作のカップが素敵です。








 
入れ代わり立ち代り多くの方が。

始まりの日にふさわしい賑やかな時間が流れ、設計にか関わった者として嬉しい一日となりました。

カフェを併設することで更にパワーアップした『住み開き』の場として、今後の活動が楽しみです。

 





2017-03-20

*鹿児島へ。  しょうぶ学園

この春から関わるとあるプロジェクトを前に、視察研修へ。
行き先は人生初の鹿児島。
慌しい年度末、島根を脱出してご迷惑をお掛けした方もあったかと思います・・・

自然の恵みや日々の営みの中から生まれる、創造的で刺激的なコミュニティと、場の力を活かした建築群やランドスケープについて学んだ旅でした。

一番の目的は

『しょうぶ学園』

1973年、知的障がい者援護施設としてスタートしたこの施設は、

ささえあうくらし(自立支援事業)
つくりだすくらし(文化創造事業)
つながりあうくらし (地域交流事業)  の場として、

自立生活支援やリハビリなどのケアサポート、
アートやものづくりにまつわる工房やギャラリー、食を提供するレストランやパン屋、
衣食住+コミュニケーションを軸に様々な人の交流の拠点となっています。



































一つ一つの建築はそれぞれ個性的でバラバラな意匠ですが、植栽やアート作品・アートなサインを上手く散りばめることにより、不思議と統一感が得られています。

施設全体が「多様性を受け入れるかたち」であると感じました。
規制概念に囚われず、心の底からやりたいこと、美しいと思えることを大切に、もっと自由にありたいものです。





2017-03-08

003_つちのと舎 改修プロジェクト3

つちのと舎のダイニングキッチンの天井を取り払い、あっという間に解体作業から大工仕事へ進みました。
専門の職人の仕事は驚くほど迅速で感心します。

3月に入り、最後の総仕上げとなる壁の珪藻土塗り。
お施主様の方でも左官仕事を習い、DIYの実践をされています。
そして本工程の左官仕事も、いよいよ最終工程に。















最小限の工事でしたが、吹き抜けと、白く明るい色の壁仕上げにより、圧迫感さえあった小さな室内も、伸びやかな空間として感じられるようになりました。


今日は現場の皆さんやお施主様とお茶休憩をご一緒しながら世間話しなど。

かつての左官仕事とは、受け持つ仕事内容の幅が広かったと言えるのでしょう。
地方の家づくりにおいては、瓦屋根から内外装の左官仕上げ、薪で焚く風呂窯の施工などを左官職人が全て一人で行って当然という時代でした。














今では、そのような技術を持った腕の良い職人も減ってしまい、古い民家の修繕作業もできる職人が少なくなったのだとか。
現場の皆さん曰く、
屋根の上に上ってすいすいと動ける人も減り、昔ながらの工法や職人の知恵が引き継がれず、この地域に残る古い民家や寺の屋根瓦の修繕にあたることのできる人は限られているとのこと。


当たり前と捉えてきた技術が、当たり前でない時代になっている。

さほど古くない在来工法の建物も、まさか、というような場所がすぐに傷んでくる。

大きな現場を受注した際に、手伝いを依頼できるようなレベルの職人が地元ではほとんどいなくなった。

技術を身につけた若い世代はまだまだ育っていない。


・・・・沢山のお話しをうかがいながら、技術を活かす場や、技術を継承する仕組みづくりの必要性を強く感じました。

これから設計者として、地域に暮らす建築家として、関わりや支えとなることをしっかり考えていきたいと、改めて思った一日でした。

2017-02-07

003_つちのと舎 改修プロジェクト 2

つちのと舎 改修プロジェクト

1月末にトイレの改修が完了しました。

当初は、スペースを拡げることと、シンプルなカウンター手洗いの設置と仕上げの補修
程度の最小限の工事を予定していましたが、急遽、壁の仕上げも追加改修することとなり、タイルと珪藻土塗りにより大幅リニューアル。















現場でクライアントご夫妻や建築の現場監督さんと楽しみながら、材料や仕上げの確認。
タイルは、つちのと舎のロゴのイメージカラーに近いペールグリーン系の色味で
明るく爽やかな仕上がりとなりました。


引き続き現場での打合せや調整も続き、
2月はいよいよキッチンスペースの改修が始まります。